HANA

日本には、春夏秋冬の四季だけではなく、二十四の節気と、 七十二もの候という季節があります。

 

 

 


 

 

 第61候 『閉塞く冬と成る』

   (そらさむくふゆとなる)

 新暦ではおおよそ 12月7日〜12月10日ごろ

 

 大雪 初候『閉塞く冬と成る』:天地の陽気がふさがり、真冬が訪れるころ。

 

 

 

  ふろふき大根

           
 ほっけ

 

寒くなるとおいしくなるのが大根。晩秋から初冬が旬です。

 

江戸っ子の味は白首大根といわれピリッと辛みが身上。

 

甘みが強く栽培しやすいことから、広がっているのは青首大根。

 

古事記などに登場する「おほね」が大根と漢字をあてられたのが語源とか。

 

寒い冬の晩には、あつあつに茹でた大根に練りみそをつけた、ふろふき大根と

 

熱燗で体の芯まであったまります。

 

毎年、十二月九日•十日は、京都了徳寺の大根だきの日。

   
 
 
 
 
 

 サザンカ

 
 

『ゆらぎ見ゆ 百の椿が 三百に』 高浜 虚子

 
 
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 第62候『熊穴に蟄る』

   (くまあなにこもる)

 新暦ではおおよそ 12月11日〜12月15日ごろ

 

 大雪 次候『熊穴に蟄る』:熊が穴に入って冬ごもりするころ。

 

 

 

 

              

 正月の事始め

 

 

新年を迎える支度をする、正月の事始めの日が十二月十三日。

 

最初はすす払いから。一年の汚れを落とし、穢れを清める大掃除。

江戸時代には城中も庶民もこの日に江戸中が大掃除。

 

そして松飾り用の松の枝を山へ取りに行く、松迎えがあります。

新年の干支にあたる年男が、新年の恵方にあたる山から取ってくるのが習わしです。

 

元旦に飾られる門松は、正月の神さまである年神さまを迎えるための大切なしるしです。

   
 
 
 
 
 
 

 ナンテン

 
 

『 南天の 実になる花と 思われず 』 正岡子規

 
 
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 第63候 『鮭魚群がる』

    (さけむらがる)

  新暦ではおおよそ 12月16日〜12月20日ごろ

 大雪 末候『鮭魚群がる』:鮭が群れをなして川を遡るころ。
 海で大きく育ち、ふるさとの川へ帰ってゆきます。

 

 

 

 

 

 

   
              

 鮭 さけ


 

川の上流で生まれた鮭の稚魚は、海へと下り、数年かけて成長した後に

 

もとの川へ戻ってきます。

 

アイヌ語でカムイチェプ(神の魚)と呼ばれる鮭は、冬を越すための貴重な食糧で、

 

その年初めてとれた鮭を盆にのせて、神に捧げるそうです。

 

 

 

 

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        * 主な参考文献 講談社 『日本大歳時記』 東邦出版 白井明大 著『日本の七十二候を楽しむ』