日本には、春夏秋冬の四季だけではなく、二十四の節気と、 七十二もの候という季節があります。
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第49候『鴻雁来る』
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寒露 初候『鴻雁来る』:雁が北から渡ってくるころ。 |
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ふうせんかつら |
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花は地味ですが、この風船のような朔果の愛らしさは格別です。この可愛い風船に入っている種子も、黒い玉に白いハート模様がお猿さんの顔に似てキュートです。 |
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ツワブキ |
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『 静かなる 月日の庭や 石蕗の花 』 高浜 虚子 |
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第50候『菊花開く』(きくはなひらく)新暦ではおおよそ 10月14日〜10月18日ごろ |
寒露 次候『菊花開く』:菊の花が咲き始めるころ。 |
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くり |
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日本に限らず、古来より栗は、身近な食物でした。旬は九月から十月。栗に含まれるビタミンCは、豊富な でんぷん質 に守られて、加熱してもこわれにくい。鶏肉や里芋と食べると、疲労回復に。 |
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キンモクセイ |
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『 木犀の 香にあけたての 障子かな 』 高浜虚子 |
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第51候 『蟋蟀戸に在り』(きりぎりすとにあり)新暦ではおおよそ 10月19日〜10月23日ごろ |
寒露 末候『蟋蟀戸に在り』:きりぎりすが、戸口でなくころ。 |
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こおろぎか、きりぎりすか |
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この候の「蟋蟀」はこおろぎか、きりぎりすか?諸説ありどちらとも定かでないよう。こおろぎの鳴き声の風情は、早くも万葉集に歌われていたとか。また、きりぎりすは別名を機織り虫(はたおりむし)と呼ばれる。由来は、ギーッチョン、ギーッチョンと機織りのように聞こえるからか。秋が深まり、野をにぎわせていたはずのきりぎりすやこおろぎが、明かりや、暖かさに惹かれてなのか、人の住まいへこっそり入り込んできます。 |
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キク |
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『 白菊の 目に立てて見る 塵もなし 』 芭蕉 |
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* 主な参考文献 講談社 『日本大歳時記』 東邦出版 白井明大 著『日本の七十二候を楽しむ』