HANA

日本には、春夏秋冬の四季だけではなく、二十四の節気と、 七十二もの候という季節があります。

 

 

 


 

 第58候『虹蔵れて見えず』
    (にじかくれてみえず)

  新暦ではおおよそ 11月22日〜11月26日ごろ

 

小雪 初候『虹蔵れて見えず』:虹を見かけることが少なくなるころ。

 

 

  新嘗祭 にいなめさい

           
 ほっけ

 

十一月二十三日の勤労感謝の日は、もともと秋の収穫に感謝を捧げる「新嘗祭』

 

の祭日でした。

 

その年に収穫された新米や新酒を、天地の神様に捧げます。

 

古くからある行事で、いまでも宮中や伊勢神宮などの神社では行われています。

   

 
 
 
 
 
 

 茶の花

 
 

『 茶の花や 雨に濡れたる 庭に石 』 正岡子規

 
 
 
 

 

 

 

 

 

 第59候『朔風葉を払う』

    (さくふうはをはらう)

 新暦ではおおよそ 11月27日〜12月1日ごろ

 

 小雪 次候『朔風葉を払う』:冷たい北風が、木々の葉を払い落とす。
 朔風の朔とは北という意味で、木枯らしのことです。

 

 

 

 

              

木枯らし 

 

                   

 

 

 

北風、木枯らし、空っ風。

 

初冬に吹く冷たい風は、木の葉を吹き飛ばしてしまいます。

 

どっどど どどうど どどうど どどう

 

青いくるみも吹きとばせ

 

すっぱいかりんも吹きとばせ   

    

宮沢賢治「風の又三郎」より

   
 
 
 
 

 ムラサキシキブ

 

 

『小式部が 月今出でぬと 啓しけり』 正岡子規

 
 
 
 
 

 

 

 

 

 

 

 第60候 『橘始めて黄なり』

   (たちばなはじめてきなり)

 新暦ではおおよそ 12月2日〜12月6日ごろ

 

 小雪 末候『橘始めて黄なり』:橘の実がだんだん黄色くなってくるころ。

 

 

 

 

 橘 たちばな

 

                   

 

 

 

古くから日本に自生していた常緑の木。

 

国内の柑橘系で唯一の野生種とされています。

 

古事記や日本書紀において、不老不死の実、冬でも葉があおあおとして、

 

まばゆい黄色の実をつけることから、

 

古の人には、枯れることを知らない

 

永遠の象徴のように映ったかも。

   
 
 

 

 

 

 

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        * 主な参考文献 講談社 『日本大歳時記』 東邦出版 白井明大 著『日本の七十二候を楽しむ』